逮捕されるとどうなるのか?(1)-逮捕中の生活の様子

逮捕によって社会と断絶させられる

逮捕されると,一体,何がどうなるのでしょうか。

まず,逮捕後の生活がどうなるのかを見てみましょう。

 

逮捕されると,取調べなどで必要があるとき以外は,ずっと警察の留置場で過ごさなければなりません。

もちろん家には帰れませんし,会社にも学校にも行けません。

 

警察から,被疑者の会社や学校に対して,被疑者を逮捕したなどという連絡をわざわざすることは,ほとんどありません。

ただし,会社や学校が舞台の事件で,事件関係者に事情を聞く必要があれば別です。事実上,逮捕されたことがバレてしまいます。

 

逮捕されている間(逮捕後勾留前の数日間)は,弁護士を除いて,家族を含めた誰とも会うことを許されません。

本来,逮捕されている間の面会を禁止するような法律はないのですが,実務では,弁護士以外との面会をさせない運用がなされています。

ただし,逮捕に引き続いて勾留された場合には,接見禁止を決定されていない限り,弁護士以外の者とも面会ができるようになります。

逮捕中の生活は?

最初に留置場に入れられるときには,指紋をとられたり写真を撮られたりします。

逮捕された時に持っていた私物は,全部,施設側に預けなければなりません。

 

お金がなくても三度の食事は出ます。

しかし,お風呂の回数や時間,寝る時間や起きる時間など,すべて決められた規則に従った生活をしなければなりません。

 

取調べなどで留置場の外に出るときは,いちいち手錠を掛けられ,動物のように腰縄を付けて歩かされます。(ただし,取調べ中は手錠を外されます。)

 
逮捕されても,ただ疑われているだけで処罰されているわけではないのですから,逃げ出さない限りは,留置場の中でも普通の人と同じ生活が保障されなければなりません。
しかし,現実の逮捕中の生活は,不自由極まりないものです。