アネモネ法律事務所は、2018年3月27日から、いよいよ開所2年目に入ります。
あっという間の1年でした。
特に昨年終わりころからはとても忙しく、体調も崩しがちになって、このブログの更新もすっかり遅れてしまいました。
ごめんなさい <(_ _)>
この1,2年の法律夜話では、更新頻度を下げていく代わりに長めのブログを書いていましたが、それだと、どうしてもまとまった時間がとれず遅れがちになってしまいました。
今後は、短めでも多めに更新していこうかな、と思います。
あらためてよろしくお願いします。
ところで、つい先日、ドラマ「99.9 刑事専門弁護士 SEASON 2」が最終回を迎えました。
ところどころにおふざけを交えつつも、刑事弁護の現場感覚をかなり丁寧に描いていて、やっぱりおもしろかったですね。
ただ、このドラマのタイトルと内容には、大いなる矛盾があります。
タイトルの「99.9」は、日本の刑事事件における裁判有罪率(起訴された際に裁判で有罪になる確率)を示しています。この数字は事実です。
そのうえで、このドラマは、最後の0.1%まで諦めず事実を追い求めていく弁護士たちの姿を描いた物語である、というのです。
つまり、0.1の無罪、えん罪事件だけを扱うドラマなんです。「私がやりました」という依頼者は、一人も出てこないのです。99.9の事件は、扱っていません。
ん~~??
それだったら、このドラマは「99.9」ではなく、
「0.1」
というタイトルであるべきじゃないですか?
0.1%の無罪、えん罪を救うことは、大事です。
本当に、本当に、大事です。
でも、残り99.9%のすべての刑事裁判において、たとえ、その事件で実際にその人が犯人であるとしても、どの事件にも必ず、警察や検察が見逃している被疑者・被告人に有利な事実があり、様々な人間ドラマが隠れているんです。
それを大事に扱えない弁護人が、隠された0.1の真実に迫れるはずがないんです。
「0.1」を本当に大事に思うからこそ、目の前の「99.9」に日々正面から向き合い続けることが、ドラマではない現実の世界の刑事弁護なのです。
……あんまり短くないですね。
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