被疑者国選を逮捕から

2日間の名古屋出張から帰ってきました。

先週金曜日(2014年9月12日)に,名古屋で日本弁護士連合会主催の第13回国選弁護シンポジウムが開かれ,その実行委員の一人として前日準備からずっと参加していました(プロフィールの「公的役職」の項を参照ください)。

決してひつまぶしを食べに行っていただけではありません。食べましたけど。

 

国選弁護シンポジウム(国選シンポ)は,刑事弁護に関する日弁連最大規模の公開シンポで,2年に一度,全国各地で開かれています。今回も,弁護士を中心に600名を超える人々が一堂に会しました。

 

刑事裁判を受ける被告人が国選弁護人を選任できることは,憲法で認められた日本国民の権利です。

しかし,2006年に被疑者国選弁護制度が実施(2004年制定)されるまで,起訴前の被疑者(勾留中の容疑者)が国選弁護人を請求できる制度は,まったく存在しませんでした。

いつまでたっても被疑者の国選弁護制度を作ろうとしない国に代わって,1990年以降,全国の弁護士がお金を出し合い,負担を分け合って当番弁護士制度を作り,ボランティアで被疑者の弁護活動を続けてきました。

被疑者国選弁護制度の立法化は,弁護士会が長年にわたって市民のために要求し続けた結果として,やっと実現したものです。その原動力のひとつが,この国選シンポでした。

 

しかし,今の被疑者国選制度は一定以下の軽い罪を制度の対象外としているため,国選弁護人を選任できない被疑者がたくさんいます。

また,そもそも制度の対象者を勾留後の被疑者だけに限定しているため,逮捕されただけでは国選弁護人を請求できません。

そのため,逮捕されてから勾留されて国選弁護人がつくまで(2泊3日)の間に,厳しい取調べを受けて虚偽の自白をさせられてしまう人もいます。

その隙間を埋めているのは,今でも当番弁護士制度なのです。

 

今年までの日弁連の努力の成果として,来年か再来年には被疑者国選制度が勾留後のすべての事件に拡大される見込みになっています。

しかし,逮捕後すぐに国選弁護人を請求できる制度にしなければ,えん罪が今後も量産され続けます。

今回の国選シンポの副題,「さらに一歩を! 逮捕からの充実した弁護」は,制度改革のために国と戦い続ける全国の刑事弁護人の強い想いの現れなのです。

 

うん,今,良いこと言った。 

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