ろくなもんじゃねぇ

弁護士仲間で飲むことはよくありますし,日弁連の委員会やシンポジウムの後には,全国から集まった猛者たちが飲み会をすることもあります。

弁護士同士の飲み会って,堅苦しくて,つまらなくて,ろくなもんじゃないイメージじゃないですか?

議論好きな人が多いですから,なんでも議論しますね。あと,表に出ます。

 

「東京来ると,蚊に噛まれんの怖いわ。」

「代々木公園そんな広くないでしょ。ていうか,蚊に噛まれないでしょ。刺されるんでしょ。」

「いや,蚊は喰われるじゃないんですか?」

「いやいやいやいや,『刺される』でしょ。裁判員裁判の時代だからね,市民の常識で判断しましょうよ。国民の大多数が『刺される』だって。民主主義的正当性あるよ。」

「データも示さんで大多数とか正当とか,説得力ないわ~。あんなもん,噛んどるに決まっとる。」

「蚊に歯,ないでしょ?。噛めないよ。針を刺すんだよ。」

「針みたいな口しとるだけやろ。ちゃんと口で噛んどるよ。」

「違いますよ。議論が蚊に関する本質を見失ってます。蚊は血を吸うのが本来の目的なんですよ。刺すのも噛むのも,血を飲むためでしょ。だから,食事を意味する『喰う』が一番本質を捉えてるんですよ。喰われるんです。」

「あほか。人間が蚊の立場で本質語ってどうすんじゃ。血を飲まれるのなんか人間の立場からしたら大した問題じゃない。噛まれて痒くなるのが問題なんじゃ。んで,あれは吸う前に麻酔の毒入れてるから痒くなるんじゃ。刺されても,血飲まれても,痒くならんのじゃ。噛みついて最初に毒入れてるから痒くなるんじゃ。だから,『噛む』」。

「噛むという文言で毒を入れる状態を表現しているというのは,文理解釈の域を超えてますね。解釈論としてあり得ないです。」

「なんじゃあ,われぇ。表へ出ろ!」

「あ,ケンカね。じゃあ私,怪我が大きかった方の損害賠償請求の代理人やります。」

「そしたら,俺は後から手を出した方の代理人やる。正当防衛ね。勝ったな。」

「それ,汚ねー。」

「何が汚い? 事案の筋を読めない奴が無能なだけだよ。」

「……ちょっと表へ出ますか?」

「おー。やるか!」

「わしはどっちの代理人でも先に依頼された方をやるで。そのかわり着手金1000な。」

「守銭奴だ,この人。」

「1000円か? 安い弁護士じゃの。」

「あ~ん,こらぁ。まとめて表出んか!」

 

……この後の出来事を関係者から聴取すると,「血を見た」「歴史的惨劇が起こった」「このシンポの存在は日弁連公式記録から抹消された」などという一部本人たちの供述と,「おっさんたちが一同で馬鹿笑いしていただけ」という目撃証人の供述に分かれました。真実は不明です。

というより,果たしてこんな話が本当にあったのか,なかったのか,うーん,どうやら私も記憶が定かではないようです。

 

まぁ,実際,ろくなもんじゃないですね。 

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