風水を極める

榛名神社(群馬県高崎市)に行ってきました。

これで何度目かのお参りになります。


歴史上の確実な初出は延喜式神名帳(927年)ですが,第31代用明天皇(585~587)の時代には既に創建されていたとも言われます。最近では関東屈指のパワースポットとして有名です。


パワースポットなどという根拠不明の軽薄な横文字は本当のところあまり好きじゃないのですが,そのほうが伝わりやすい時代なので,仕方ないですね。


古い表現で言うと,風水上の龍穴(天地の気が集中する場所)に位置すると思われ,神域に求められる様々な条件を満たした神社です。細く長い参道に滝や巨岩などの見所も多く,厳かというよりは,むしろ柔らかい空気感のある素敵な場所だと思います。

双龍門から榛名神社に参拝
双龍門と鉾岩(榛名神社)

ところで,皆さんは「風水」について,どのくらいご存じでしょうか。

よく知られているのは,西に黄色を置くと金運がアップする,とかのアレですね。


そういった日本のグッズ商法に伴う風水の知識がまったくの嘘とは言いませんが,本来の風水の姿とは,かけ離れたものです。賢い消費者は騙されてはいけません!


風水の別名は「地理(地理風水)」。これと対になる言葉(分野)は「天文」です。


歴史上の出発点を正確に述べることは誰にもできませんが,さかのぼれる限りで見た風水と天文は,古代人が地上(地球)と天体(宇宙)を詳細に観察することによって発展させた学問であって,国家経営の指針そのもの(今で言う「占い」)でした。


風水が国家によって都市計画のために使われると,それは都の選定と築営の基礎知識となりました。

風水による都市計画は,古代の中国王朝や日本の平城京・平安京などの都に用いられ,さらには江戸を引き継ぐ現代の東京も,明らかに風水によって守られています。

さらに,風水が権力者一族(個人)の繁栄のために使われるようになると,それは城(屋敷)や墓所の設計図となりました。

こうして,主に家に使われるために進化した風水が陽宅風水,墓所に使われるために発展した風水が陰宅風水です。

日本で流行っている風水グッズは,この陽宅風水の上澄みを集めて作られた,言わば「風水おもちゃによる箱庭療法」みたいなものです。



真の風水は,天文や符呪,仙道,道教の教えと複雑に絡み合い,今も様々な流派に別れながら密かに伝承されています。

中でも,ある一派では,道士となるための全伝を求める弟子に対して,師が,

「孤(孤独)」

「夭(夭逝・短命)」

「貧(貧困)」

のいずれかを選ばせます。

弟子は,深遠な智慧と強大な力を得る代わりに,いずれかの一生涯の毒(呪い)を引き受けるのです。


あなたなら,どれを選びますか?




まだ若かった私は,三日三晩,激しく悩んだ末に……3つのどれも怖くて選ぶことができず,泣く泣く道士となることを諦めました。

そして,紆余曲折の末,なぜか弁護士になったのです。



そんな私は今,家の中のあちこちに何やら小さくて派手な色のかわいらしい飾りが年々増殖していくので大変困っています。

だって,とりあえず金運と恋愛運と健康運グッズは外せないじゃないですか。あと……。


いや,もうこれは消費者被害だな。効果無いし。いつか訴えてやるっ。

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